直方市で個人事業主から法人化する方法をやさしく解説 費用から税理士選びまで
個人事業主から法人化することは、ビジネスの安定を担う大切な意思決定です。
法人化することにより節税効果や取引先からの信用力が高まるなどといった長所を享受できる一方、申請手続きや費用も必要になります。
ちょうど良いタイミングで法人化を進めるには直方市でも売上高や利益の伸びをウォッチしながら、前もって綿密なプランが必要とされます。
直方市で法人化する売上規模とタイミングとは
個人事業主が法人化する時の基準が売上高になります。
しかし、単に売上高だけで考えるのではなく今後の成長見通しや利益率も考えなければなりません。
直方市でも、通常は、ビジネスの利益が年間600万円を超えるときに法人化を考えるのが目途とされています。
理由は、個人事業主としての所得税率が法人税率と比べて上になるからです。
所得税は累進課税であって、所得が多くなるにつれて税率が増えます。
その一方、法人税率は一定であり、利益が多くなるにつれて法人化による節税効果がでてきます。
直方市での法人化の流れと手続きは?
法人化というのは以下のように手続きを行っていきます。
事前準備
最初に、事業計画を再確認します。
具体的には、会社名となる会社の商号、事業内容、、役員や出資者の構成などを決定していきます。
定款の作成
定款というのは法人についてのベースとなる運営情報を書いた文書になります。
法人名(商号)や事業の目的、資本金額と本店所在地、などをまとめます。
直方市でも定款は紙にて作れますが、電子定款を利用すると印紙税(4万円)がいらなくなって節約になります。
資本金の払い込み
資本金を発起人の口座に入れて、銀行などの明細書または通帳のコピーを保存しておきます。
会社設立の登記申請
法務局で会社設立登記申請を行っていきます。
この際に下の書類を準備します。
- 定款
- 登記申請書
- 設立時取締役の就任承諾書
- 資本金の払込証明書
- 印鑑届出書
- 登録免許税(約15万円)
税務署や自治体への届出
法人設立の後には税務署に「法人設立届出書」を届ける必要があります。
また、市区町村役場や都道府県税事務所にも法人設立届出書を提出しておきます
こうすることによって、法人事業税と住民税の課税対象になります。
届出を怠ると罰則が科されるので注意しましょう。
個人事業の廃業手続き
法人化によって、個人事業主の事業を廃業するための手続きする必要があります。
廃業手続きは次の流れでしていきます。
廃業届の提出
税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を届け出ます。
廃業した日等を記載して、法人化することを申請します。
青色申告承認申請書の取り下げ
青色申告を行っていた場合は、青色申告承認申請書の取下げを行います。
法人としても青色申告を利用するためには「青色申告承認申請書」を提出しておきます
事業開始等申告書の廃業届
直方市の地方自治体あてにも、廃業する届けを提出します。
直方市で法人化することのメリットは
法人化によって下に挙げるようなメリットを得られます。
節税効果
法人化で、給与所得控除、役員報酬の利用、経費になる項目が多くなる、法人税の税率が適用されるなどの節税ができます。
法人税では直方市でも事業の赤字を翌期以降に最大10年間繰り越し可能になるため将来的な税の負担の軽減にもなります。
信用力が高まる
法人化で、銀行や取引先からの信用が向上します。
直方市でも会社名義の契約や融資の調整を行いやすくなり、大きな取引とか資金集めが順調になる可能性があります。
事業承継の容易さ
法人化すると事業を他者に譲る際に会社の株式を移動する形で行えるため、事業承継がスムーズになります。
社会保険への加入
法人は、役員も社会保険への加入が義務です。
これによって、個人事業主のときの国民健康保険よりも、多くのメリットが得られます。
直方市での法人化のための費用とは?
法人化のためには費用がかかってきます。おもな費用を列挙しておきます。
- 定款の作成費用(電子定款の場合は約5万円〜)
- 登録免許税(15万円)
- 印鑑作成費用(数千円〜1万円)
合計すると、直方市で法人化するには約20万〜30万円程度の費用が発生します。
直方市で会社の法人登記の後に行う手続きとは
法人登記が完了すると日本年金機構に対して健康保険・厚生年金保険新規適用届を出します。
社員を雇用するときは雇用保険や労災保険へ加入する申請手続きを公共職業安定所(ハローワーク)や労働基準監督署でしていきます。
会社の銀行口座の開設についても、会社には必須の手続きです。
口座作成には法人印鑑証明書や登記簿謄本や会社の実印と定款などの書類を用意します。
直方市でも法人化の手続きには税理士と契約しておくと心強いです
法人化の手続きには直方市でも税理士がいると複雑な手続きもスムーズです。
税理士がいると法人化することでの節税の試算、資本金の設定や定款を策定する際の助言が得られます。
言うまでもなく、経理業務も支援してもらえますし、税務調査に備えた記帳指導や、資金繰りについてのアドバイスを得ることもできます。
税理士の存在によって、直方市での法人化の手続きも手早くこなしていけます。